安全運転のポイント

9月の安全運転のポイント

いい運転、ハートフル
平成11年9月


朝・夕の涼しさが増し、秋の訪れを感じる頃になりました。9月は季節の変わり目であり、体調を崩す人が多いようですので十分気をつけてください。今月は「秋の全国交通安全運動」が行われる月です。悲惨な交通事故を防止するため、皆さん一人ひとりのご理解とご協力をお願いいたします。


  • 「秋の全国交通安全運動」です
    9月21日(火)から30日(木)までの10日間、秋の全国交通安全運動が実施されます。「高齢者の交通事故防止」「シートベルトの着用の徹底とチャイルドシートの着用促進」が重点目標です。ドライバーの皆さんは、今一度気持ちを引き締め、事故防止活動に積極的な参加・協力をお願いします。 

  • 高齢者の交通事故防止anzen_99081.gif (10881 バイト)
    高齢者を巻き込んだ交通事故が後を絶ちません。とくに「歩行中」に事故に遭うケースが毎年多発しています。高齢者の事故防止に関しては、道路交通法(以下、道交法)で次のように定められていますので、これを念頭に置いて運転したり、高齢者にも知らせてあげたいものです。
@ 高齢者歩行者の保護
高齢歩行者が道路を横断しようとしている場合、本人から申し出があったり、その場に居合わせた人は、安全に道路を横断できるように協力します(道交法第14条第5項)。
運転者は、通行に支障のある高齢者歩行者が通行しているときには、一時停止や徐行をして、通行を妨げないようにします(道交法第71条第2号の2)。
A 高齢運転者の保護
運転者は、「高齢運転者標識」を付けて運転している車に幅寄せや割り込みをしてはいけません(道交法第71条第5号の4)。違反は、5万円以下の罰金です(道交法第120条第1項第9号)。
B 高齢者講習の受講
75歳以上の高齢者は、運転免許を更新する際は、更新期間満了日前2か月以上(海外旅行中や病気などでやむを得ない場合を除く)に公安委員会が行う「高齢者講習」を受けなければ免許証の更新ができません(道交法第101条の4、同第108条の2第1項第12号)。
C 高齢運転者標識
75歳以上の運転者は、「高齢運転者標識」を付けて運転するように努めます(道交法第71条の5第2項)。

  • シートベルトやチャイルドシートの着用
    シートベルトは、後部座席の同乗者にも着用させるように努めます。なお、来年4月1日から、6歳未満の幼児を乗車させて運転する場合は、運転者にチャイルドシートの使用が義務付けられます(道交法第71条の3.違反点数1点が付加されます)。


安全運転義務


道交法第70条では、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と安全運転の義務を定めています。ここでは「安全運転義務」について解説します。

  • ハンドル、ブレーキ等を確実に操作した運転anzen_99081.gif (10881 バイト)
    運転者が確実に操作しなければならない「当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置」とは、ハンドル、ブレーキのほかに、アクセル、チェンジレバー、方向指示器、前照灯やその他の灯火等、車両等の運転をするうえで必要な装置のすべてです。また、「装置を確実に操作し」とは、正常な運転ができるように、ハンドル、ブレーキ等を的確に操作することです。
  • 道路、交通及び当該車両等の状況に応じた運転
    「道路、交通及び当該車両等の状況に応じた運転」の「道路」には、交差点や踏切、狭い道路、曲がり角、見通しのきかない道路等のほか、滑りやすい道路など路面の状況も含まれます。「交通」には、交通量や交通の状態(歩行者が多い、大型車が多いなど)が含まれます。「当該車両等の状況」には、車両の構造上の性能や種類、乗車または積載の状況が含まれます。従って、それぞれの状況に応じてそれなりの運転をしなければならないということです。
  • 他人に危害を及ぼさないような運転
    「他人に危害を及ぼさないような速度と方法」の「他人」には、歩行者をはじめ、他の車両等の運転者や乗客などのほか、沿道の土地、建物等の所有者、占有者も含まれます。また、「危害を及ぼさないような速度と方法」とは、例えば、砂利道では自動車が石を沿道の民家や歩行者に跳ね飛ばさないよう注意して運転することや、路面が凍結して滑りやすい道路では徐行して慎重に運転することなどをいいます。なお、「危害」とは運転により他人に危険な思いをさせたり、ケガをさせたり、他人の物を壊したりすることです。
  • 安全運転義務違反とならないようにするには
    運転者は、道路状況に応じ、考えられる危険を常に予測し、他人に危険を及ぼさないように適切な運転行動をとることが大切です。

 

安全運転知識ワンポイントテスト

次の1.〜3.の問いについて、正しいものには○、誤りには×をつけて下さい。
  1. 特別の理由のない助手席の乗車者にシートベルトを着用させずに運転した場合、運転者に違反点数1点が付加される。
  2. 高齢運転者標識を付けて走行している車に割り込みをすると違反となる。
  3. 普通車が「安全運転義務違反」をした場合、違反点数は1点で、反則金は9,000円となる。

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