安全運転のポイント

平成12年中の交通死亡事故の特徴
 昨年の交通死亡事故は8,707件(前年比+26件)発生し、事故により死亡した人の数は、9,066人で前年と比べて60人の増加(+0.7%)となりました。死者数は平成8年以降4年連続で減少傾向にありましたが、5年ぶりの増加となりました。そこで、悲惨な交通死亡事故を防止するため、事故の特徴をつかみ、事故防止に活かしましょう。

どんな形態の事故が多いのか?
 どんな死亡事故が多かったのか、事故類型別にみると、
1.「車両相互」4,093件(47.0%)
2.「人対車両」2,468件(28.3%)
3.「車両単独」2,092件(24.0%)
となっています。
 車両相互の事故では、「出合頭衝突」が1,350件(53件減少)、「正面衝突」が1,203件(45件増加)と多発し、減少傾向にあった車両単独の事故で「工作物衝突」が1,467件(+84件)と増加しているのが特徴です。一時停止不履行など安全運転の基本を忘れた行為が死亡事故に結びつくことや、物に激突して死亡することも多いことがわかります。
どこで事故が多いのか?
 どこで事故が多かったのか、死亡事故を道路形状別にみると、
1.「交差点とその付近」3,896件(44.7%)
2.一般単路3,001件(34.5%)
3.カーブ1,565件(18.0%)
の順です。交差点での事故は平成8年から徐々に減少してきていますが、「もっとも事故の多い場所」であることは変わっていません。交差点やその付近において慎重な運転が望まれることがわかります。

 

どんな原因による事故が多いのか?
 どんな原因による事故が多かったのか、自動車等の運転者が第1当事者となった死亡事故(8,024件)を法令違反別にみると、
1.「最高速度違反」1,417件(17.7%)
2.「脇見運転」1,004件(12.5%)
3.「漫然運転」956件(11.9%)
となっています。最高速度違反は減少傾向にありましたが、平成12年は増加しています。「速度の出し過ぎ」は、もっとも死亡事故につながりやすいといえそうです。

 

どんな年齢や状態での死者が多いのか?
 交通事故による死者を年齢層別にみると、
1.「65歳以上」3,166人(34.9%)
2.「16〜24歳」1,563人(17.2%)
3.「50〜59歳」1,228人(13.5%)
となっています。65歳以上は、歩行中の死者が1,555人(−4人)ともっとも多いのは前年同様ですが、平成12年は自転車乗車中死者が減少し533人(−64人)、自動車乗車中死者が711人(+77人)と増加しています。また、「16〜24歳」、「50〜59歳」の年齢層では、ともに自動車運転中(16〜24歳は605人・50〜59歳は558人)での死亡がもっとも多くなっています。「歩行中や自転車に乗った高齢者」が死亡することが多い、「運転を始めて間もない頃」や、「一般的な運動能力が後退する?頃」に死亡する人が多いことが浮き彫りとなっています。

 

昼夜別で死者の多い年代は?
 昼夜別に年齢層別の死者数をみると、
1.昼間の65歳以上1,831人
2.夜間の65歳以上1,335人
3.夜間の16〜24歳1,077人
となっています。65歳以上は昼夜ともに死者が多いことがわかります。ここ数年、16〜24歳の若者の夜間死者数は減少傾向にありましたが、平成12年は16人の増加となりました。また、夜間の30歳代は514人(+72人)が死亡し、大幅に増加しました。

 

 

 

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