安全運転のポイント

2月の安全運転のポイント

いい運転、ハートフル
平成12年2月


先月号では、安全運転を続けるうえで忘れてはならない原則、すなわち「原則1 他車(者)と距離をとる」「原則2 自車の存在を目立たせる」「原則3 他車(者)とコミュニケーションをとる」「原則4 自己コントロールする」「原則5 万一に備えて心の準備をしておく」があることをお知らせしました。では、これらの原則を活かした実際の運転方法にはどんなものがあるでしょうか。今月は、原則1から原則3についてまとめてみました。(原則4と原則5については来月号に掲載します)


原則1に基づく
他車(者)との距離のとり方
●車間距離のとり方
ドライバーの走行中の距離感覚は不確かなことが多く、安全な車間距離を確保するには、車間を距離ではなく時間に置き換えてとる方法が有効です。つまり最低2秒の追従距離をとるというものです(2秒ルールと覚えましょう)。この方法は、たとえば、標識や樹木などの目印を前車が通過した時点から、自車が同じ地点を通過するまでの時間を「ゼロワン、ゼロツー」などと数えます。「ゼロワン」と数えるのに約1秒かかるため、「ゼロツー」で約2秒の距離がとれるというわけです。しかし、この2秒の距離は、走行条件のよい場合(乗用車同士、見通しの良い乾燥路の走行)とします。
走行条件が良くない場合は、条件毎に時間を追加する必要があります(2秒プラスルールと覚えましょう)。たとえば、降雨時(プラス1秒)の夜間運転の場合(プラス1秒)は、プラス2秒になり、前車と4秒の距離をとります。現実には、この2秒プラスの方法で距離をとる必要がある場合が多いといえます。
●側方を二輪車が走行しているとき
側方を二輪車が走行しているときは、接近しすぎに注意し、十分な側方間隔をとります。

また、交差点などで発進するときは、二輪車を先に行かせるなど、できるだけ離れて走行するように工夫します。
●後方の車に追いつかれたら
片側2車線の道路で後続車に追いつかれた場合は、速度を上げず安全に追い越してもらうようにします。また、追い越しが容易にできるように多少速度を落とすのも良い方法です。一方、自車が前車に追いついたときは、速度を落として前車との距離を保ちながら、追い越し可能な地点まで追従し安全を確認してから追い越します。
原則2に基づく
自車の存在を目立たせる方法
●夕暮れ時の早めの点灯
夕暮れ時や夜間の走行では、視界が低下するため、ライトを活用して他車(者)に自車の存在を知ってもらうことが大切です。とくに夕暮れ時の走行では、街灯が点灯したら(ほとんどの街灯は、暗さを感知すると点灯します)自車もライトを点灯します。
●夜間、見通しの悪い交差点では
夜間に見通しの悪い交差点を走行する場合は、交差点の手前でヘッドライトを上げ下げして、自車の接近を他車(者)に知らせます。
●大型車の近くを走行する場合
大きく目立つ大型車の近くでは、乗用車や二輪車などの小さな車は、他車(者)から見落とされやすくなります。また、車高のある大型車の直前などの死角部分は大型車から見落とされやすいため、そのような場合は進路変更するなどして大型車と接近しすぎないようにします。
原則3に基づく
他車(者)とのコミュニケーションのとり方
●ウインカーやライトなどをチェック
ウインカーやライトなどの表面が汚れていたり、故障していると、合図を出しても他車に伝わらず、思わぬ事故の原因となることがあります。運転前にはウインカーやライトの点検・清掃をしておきます。

●右折左折などの合図の時期
[右折、左折、転回]右折や左折、転回を使用とする地点から30メートル手前の地点に達したとき合図をします。
[進路変更]進路を変えようとするときの3秒前に合図をします。
●クラクションによるコミュニケーション
「警笛鳴らせ」の標識のある道路を走行するときは、クラクション(警音器)を鳴らし、他車(者)に自車の接近を知らせます。また、「警笛区間」の標識のある区間内で、「見通しのきかない交差点」「見通しのきかない曲がり角」「見通しのきかない上り坂の頂上」を走行するときもクラクションを鳴らします。
●ポンピングブレーキによる停止の合図
停止するときにブレーキを数回に分けて踏む(ポンピングブレーキ)と、ブレーキ灯が点灯し後続車に停止の合図となり、追突事故の防止に役立ちます。
 

安全運転知識ワンポイントテスト

次の1.〜3.の問いについて、正しいものには○、誤りには×をつけて下さい。
1. 大型車が広い道から狭い道へ左折する場合、左のウインカーを出したまま、いったん車体を右に振ることがある。
2. ドライバーが腕を車の外に出して斜め下に伸ばしているときは、後退の合図である。

3.

ヘッドライトの照射範囲は、下向きの場合が40メートル、上向きの場合が100メートルである。
答えはここをクリック