安全運転のポイント

 しとしとと雨の降り続く梅雨になりました。雨で路面が滑りやすい、視界が低下するなど運転条件は悪化しますが、いつもよりも慎重な運転でカバーしたいものです。ところで、雨天時は車の窓ガラスやミラーの曇りが気になる人も多いのではありませんか? 走行中のガラスの曇りはイライラ運転につながったり、運転操作の遅れや誤りの原因にもなりかねません。そこで、今月は車の曇りについてまとめてみました。

なぜガラスが曇るのか
 ガラスの曇りは、雨の日など湿度が高く、外気の湿度が車室内の湿度より低い場合に発生します。この曇りの正体は、ガラス面に付着した小さな水滴です。外気によってガラスが冷えると車室内の暖かい空気の熱を奪います。このとき空気中の水蒸気が小さな水滴に変わり、曇りが発生するのです。ガラスの曇りは、外気の温度と車室内の温度差が大きいほど、また、乗車人数が多いほど強く現れ、ひどいときには視界がまったくきかなくなることもあります。

 

ガラスが汚れているほうが早く曇る
 JAFでは、ウインドの半分だけをクリナーで磨き、磨いていない方と曇りの発生の早さについて比較しています。それによると汚れたウウインドの方は約30秒という短時間で曇りはじめ、ガラスが汚れているほど早く曇りが発生しやすいことがわかりました。曇りの発生を防ぐには、ウインドの内側をきれいに磨き、汚れをこまめに取り除いておくことが有効です。

 

こんな場所も曇る
 曇りが発生するのは、フロントガラスだけではありません。サイドウインドやリアウインド、ミラーなども曇りが生じます。とくに、サイドミラーは、跳ねた泥水などが付着しやすく、汚れたままにしておくと曇りのため後方や側方の安全確認が十分に行えません。運転前にはガラスやミラーをきれいなウエス(タオルなど)で拭き、清掃後は、市販されている「曇り防止スプレー」などを塗布しておくと効果的です。

 

曇りを早く消す方法
 ガラスの曇りを消す場合には、窓を開けて外気との温度差をなくすか、デフロスターやエアコン、ヒーターなどを利用して、フロントガラスの内側に暖かい風を吹きかけます。エアコンを使用する場合は、外気循環にすると早く曇りを消すことができ、車内の換気にもなります。ヒーターを使用する場合は、30℃程度の温風を内気循環で吹き付けます(外気導入にすると外の空気を暖めるのに余計に時間がかかります)。送風のみを内気循環させると、湿度が高くなるばかりで曇りはなかなかとれないので注意します。

 

エアコン使用時の注意
 エアコンは、湿気の取り除きにも効果がありますが、作動させると、車の下にかなりの除湿水を排出するため、故障と勘違いしないようにします。また、エアコンの空気吹き出し口から白い煙が出ることがありますが、これは霧にような役目をするもので温度調整することにより消えますので故障ではありません。

 

 

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