|
交通事故のおよそ6割が交差点とその付近で発生しています。また、死亡事故で一番多いのは出合頭事故であり、その原因の大半は一時停止をしない、一時停止しても安全確認が甘いということにあります。従って一時停止することにより事故は防げるのです。大事なのは何のために一時停止するのかということです。この意識がないと形式だけの停止や、徐行で済ませてしまうことになります。一時停止の目的は相手の存在や行動を確認することにあります。ただ止まればよいというのではなく安全確認をしなければ意味がありません。
|
|
ではなぜ安全確認に一時停止がよいのでしょうか、「いちいち停止しなくても徐行でも確認はできる」という人がいるかもしれません。人間に知覚機能には限界があります。止まらない状態で瞬間的にさーと見る、パッと見るだけの瞬間視では視落としや見誤りを起こします。見落とし等を防ぐには少し時間をかけたり、繰返し見ることが必要なのです。また、私たちの視力は中心から離れるに従いはっきりと見えなくなるため、視野の周辺の状況を知る(安全確認を行う)には、頭を左右に回して正面でとらえなければなりません。これらの人間のもつ弱点を補うのが一時停止です。一時停止することで「周りを正確に見る、時間をかけて見る、繰返して見る、周辺にあるものを正面でとらえる」ことができるのです。
| |
|
|
一時停止場所では、「減速して、右よし、左よし」の走行が多いと思われます。いままでのことからこれでは一時停止・安全確認にはなりません。これを「減速して、ピタリと止まって、右よし、左よし」にし、そして3秒の時間を費やしてみましょう。 方法は、停止位置に接近したらまず減速し、停止位置できちんと停止し、ピタリと停止したことを確認します(1秒)。この完全停止を入れることがポイントです。次に頭を右側に向け安全確認をし(1秒)、続いて同様に左の安全確認をします(1秒)。この完全停止状態で安全確認を行うことを是非習慣としていきましょう。安全確認のために数秒間停止しても移動効率は下がりません。
| |