安全運転のポイント

3月の安全運転のポイント

いい運転、ハートフル
平成12年3月


 1月号と2月号の2回にわたり、安全運転を続けるうえで忘れてはならない5つの原則やその原則を実際の運転にどのように活かすのかについて原則3までお知らせしました。
今回は最終回として、「原則4 自己コントロールする」と「原則5 万一に備え心の準備をしておく」の2つの原則について、実際の運転にどのように活かすのかまとめてみました。


原則4に基づく
自己コントロールの方法
 目的地まで急いで行かなければならないなど、時間に余裕がないまま運転していると、ドライバーは“急ぎの心理”に陥りやすくなります。ドライバーに急ぎの心理が働くと、たとえば「スピードを出しすぎる」「一時停止を怠る」「信号を無視する」など無理・無茶な運転をしがちになり、現実にも「急ぎ」が原因としてかかわる事故が非常に多いのです。このため、無理な運転をしないで済むよう、あらかじめ時間には十分な余裕を持って出発することが、まず第一の防止策です。
●急ぐ心をコントロール
 時間に余裕が持てないまま運転を開始し、運転中急ぎから焦りを生じ、イライラ・カッカする状態に対処するには「今、自分はイライラしている(カッカしている)」と、自分を理性的な目で眺める、あるいは「今、無理をしている」と声に出してみることで(自分の気持ちを客観視する)気持ちを落ち着かせるようにします。どうしても気持ちに落ち着きを取り戻せない場合は、安全な場所にいったん車を止め、そこで深呼吸するなどして、平静な自分を取り戻すようにします。

●感情のコントロール
 走行中、他車に急に割り込まれたり、後方からライトをつけて追いあげられるなど、無神経なドライバーにイライラさせられることがあります。また、交差点付近の駐車車両が原因で通行に支障をきたすなど、マナーの悪いドライバーに対し感情の高ぶりを覚えることもあります。このような場合、相手に注意をしてやろうなどとは思わず、追い上げる車には道をあける、割込車から離れるなど、自分の安全だけを考えることに意識を集中させ、感情を抑制することが肝要です。
原則5に基づく
万一に備えた心の準備
●日常点検整備を行う
 
車の運転にも「準備」ということが、安全のために欠かせません。運転前には少なくとも「今から運転するんだ」という心の構えをつくり出す時間を持つことが準備の第1歩です。
 運転前の自車の点検は、車の状態を確認することと同時に、運転に対する心の準備づくりにもなり、一石二鳥の効果があります。
走行経路をイメージする
 たとえば、「今日は1日中、雨」など、悪天候のなかで運転しなければならないときがあります。このような場合は、運転を始める前に走行経路を思い浮かべ、「雨の日は、道が混むから早めに出発しよう」とか、「雨の日は、スリップしやすくなるから、速度を控えめにして車間距離を多めにとろう」など、これからの運転に対する心の準備をします。このように走行経路全体の状況をイメージし、その日の運転方法を決めるよう習慣化しましょう。

●危険に対して、いつでもブレーキを踏める気持ちをつくる
 運転中の交通状況は刻々と変化しています。これから自分が走行する道路に少しでも危険がある場合は、万一に備えて足がアクセルにあってもすぐにブレーキを踏むのだという心の準備(気持ちがブレーキに向かっている状態)をしておくことも大切です。これを十分にしておけばおくほど、危険に対する感受性が高まり早い反応が出来るのです。
 たとえば、学校や公園など子どもの多い場所の付近を走行する場合での子どもの飛び出し、渋滞車両の間からの歩行者の飛び出しや、見通しの悪い交差点付近での交差道路からの自転車などの飛び出しなどの危険に敏感になり、とっさの場合にただちにブレーキを踏むことができます。
 

安全運転知識ワンポイントテスト

次の1.〜3.の問いについて、正しいものには○、誤りには×をつけて下さい。
1. 信号が赤色に点灯しているとき、車は他の交通に注意して進めばよい。
2. 衝突時の衝撃力は、速度が30キロから90キロになったとき、3倍に大きくなる。

3.

トンネルの出口付近では横風に注意し、ハンドルを取られないようにしっかりと握っておく。
答えはここをクリック